新さっぽろエネルギーセンターとは
街を支えるエネルギー
温水

温水の利用先
  

新さっぽろエネルギーセンターで生み出された温水は、商業施設やホテル、病院やマンションなどに設置された暖房設備として利用されるほか、各施設の給湯や冬の融雪など、幅広く活用されます。

4管式FCU
照明
街灯
コンセント

温水の製造工程
  

温水は、
①新さっぽろエネルギーセンター内のガスコージェネレーションシステム(以下、CGS)の発電時などに発生する排熱を有効利用、
地域熱供給(ゴミ固形化燃料をもとに製造される環境にやさしいエネルギー)の高温水
③再生可能エネルギーである地中熱を利用した地中熱ヒートポンプ
④クリーンな天然ガスを利用する小型貫流ボイラ
などで製造されます。こうして製造された温水は、地中に埋設する温水導管を通じて街のくらしの中の暖房や給湯に使用されます。

上波
point1

CGSの余剰排熱を有効活用した温水

排ガス蒸気ボイラ

CGSは天然ガスを燃料とし、エンジンの回転エネルギーを電力に変換する発電機とエンジンの排熱回収ユニットで構成されています。エンジンの排ガスは排ガスボイラに投入し回収され、蒸気として利用されます。エンジン本体の排熱であるジャケット排熱は約80℃で回収され、温水として利用されます。 エンジンの効率的な燃焼に必要な圧縮された空気の排熱であるインタークーラー排熱は約40℃で回収され、融雪温水(ロードヒーティング)として利用されます。

point2

効率よく熱を回収する熱交換器

熱は熱いものから冷たいものに伝わる性質があります。その性質を利用して効率よく温度の高いものから低いものに熱交換させるものが熱交換器です。蒸気と温水の熱交換器では蒸気の熱を利用して60℃の温水を80℃の温水まであたためることができます。蒸気と温水の熱交換器はシェル&チューブ交換器が一般的ですが、蒸気の潜熱分しか回収できず、エネルギーロスが大きいという面があります。新さっぽろエネルギーセンターに導入されているプレート&シェル熱交換器では還水温度制御により175℃→80℃まで熱を回収でき、無駄なく熱を利用できます。

point3

余った温水をためる蓄熱槽

余った温水は蓄熱槽にためることで、温水を有効活用できます。保存された温水はCGSの排熱が不足したときに放熱されます。
従来の蓄熱槽だと内部で水が混ざり、タンク全体の温度がぬるくなってしまうことがありますが、温度成層型の蓄熱槽を利用することで、熱いお湯を上部に、冷たい水を下部に蓄えることができます。蓄熱率が低くても給湯温度を保つことができるため、CGSの排熱が余剰の際に効率的に温水をためることができます。

下波