2024.07.31
排ガスボイラの定期点検、性能検査を実施しました!
新さっぽろエネルギーセンター(以下、新さっぽろEC)では、
ガスコージェネレーションシステム(以下、CGS)にて
新さっぽろ駅周辺地区に供給する電力を発電しています。
CGSは環境にやさしい天然ガスを燃料としており、
発電時に発生する約400度の排熱も無駄なく活用するため
「排ガスボイラ」にてCGSからの排熱を回収し
約170度の蒸気※1を製造しています。
新さっぽろECの排ガスボイラは、安全維持やお客さまへの安定供給のため
毎年メンテナンスをしています。
メンテナンスには「定期保守点検」と検査機関による「性能検査」があり、
新さっぽろECでは2024年6月25日~26日にこれらを実施しました。
「定期保守点検」は、安全維持のために欠かせない点検です。
この点検では、ボイラ本体の内部状態を見て損傷がないことを確認し、内部の洗浄をしました。
他にも、蒸気圧力など供給に関わる設定の確認や、
排ガスの温度の測定を行い正常な状態かを確認しました。
また、ボイラまわりの装置なども点検し、これらの部分に損傷・異常がないことも確認しました。
「性能検査」は、労働安全衛生法で義務付けられており、圧力試験や水管の状態や
ボイラ付属品の確認確認を実施し、継続して使用できるかを見極める検査です。
性能検査で不合格となったものは、検査証の有効期間が更新されず
それ以上使用することができなくなります。
定期保守点検・性能検査を終え、結果に問題が無いことが確認され、
無事に性能検査合格の認定をいただきました。
今後とも、新さっぽろECでは機器の日常及び定期点検を行うことで
地区一帯にエネルギーを供給し、地域の安心・安全な暮らしを支えて参ります。
※1 排ガスボイラで製造した蒸気は、以下の用途に利用されます。
・街区内の病院さまへお送りし、滅菌・殺菌をする際に利用
・熱交換器※2で温水を製造する際に利用。
・吸収式冷凍機※3で冷水を製造する際に利用。
このように、排ガスボイラで蒸気を製造することでCGSからの排熱を有効活用することができ
省エネ・省CO2につながります。
※2 熱交換器
温度が高い方から低い方に移る熱の性質を利用して、効率よく熱を伝導する機器のこと。
※3 吸収式冷凍機
吸収力の高い液体(吸収液)に冷媒(水)を吸収させ、内部を低圧(冷媒が蒸発しやすい状態)とする
ことで、冷媒蒸発による気化熱を利用して冷水を製造する装置です。
冷媒は状態を変えながら蒸発器・吸収器・再生器・凝縮器を循環し、
吸収器において冷却水が用いられます。