北海道ガスの取り組み紹介③
~石狩LNG基地・北ガス石狩発電所~
2023.03.27
石狩LNG基地は2012年から運用が開始しました。
本基地では、都市ガスの原料となるLNG※1をオーストラリア等から輸入・貯蔵し、
都市ガスを製造して、パイプラインを通じて道央圏へ供給しています。
またローリー車や専用タンカー(内航船)によるLNG出荷設備も備え、
道内の各都市ガス事業者やLNGサテライト供給先に向けたLNG出荷を行っています。
新さっぽろECのガスコージェネレーションシステム(CGS)やボイラで使用している
天然ガスは、本基地から導管を通じて供給されています。
同敷地内にある北ガス石狩発電所は、
北海道初のLNG火力発電所として2018年に運用を開始しました。
本発電所は、CGS(7,800kW×12台:一般家庭約30万世帯分)で
「北ガスの電気」として電力を供給しています。
同時に発生した排熱は周辺海域に排出せず、
石狩LNG基地にてLNGを液体から気体にする際やロードヒーティングに使用しているため、
総合エネルギー効率の向上と環境負荷低減につながっています。
※1 LNG(Liquefied Natural Gas:液化天然ガス)
体積を小さくするため、気体の天然ガスをマイナス162℃まで冷却し、液体にしたもの。
石狩LNG基地では、このLNGから都市ガスを製造しています。
液体から気体に戻すために、気化器と呼ばれる設備にCGSの排熱を活用し、
LNGを温めることで気体に戻します。
その後、熱量を調整するためにLPガス(Liquefied Petroleum Gas:液化石油ガス)を
混合させて所定の熱量にします。
最後にガス漏れの際にすぐに気づけるよう、付臭剤でにおいを付けています。
◆主要設備
①石狩LNG基地
・No.1タンク(2012年11月より運用開始)
18万kL(直径83m、高さ54m)
・No.2タンク(2016年9月より運用開始)
20万kL(直径85m、高さ58m)
②北ガス石狩発電所
・CGS 7,800kW×12台
◆現場の様子
石狩LNG基地の敷地面積は広大で、札幌ドーム約5つ分にもなる広さです。
そのため夏季は自転車、冬季は徒歩で現場のパトロールを実施します。
また、オペレータが常駐する管理棟から最遠点までは徒歩10分はかかります。
高さ約55mのLNG貯蔵タンクの頂部もパトロール対象ですが、
タンクにはエレベータがついていないため階段で行き来しています。
近くの防風林には野生生物もたくさんおり、
基地構内ではキツネを見かけることも度々あります。
8月からはトンボの群れが訪れ、いなくなると季節が冬に移ります。
石狩LNG基地・北ガス石狩発電所は港に位置しているため、
冬季の強風時はホワイトアウトすることも。
通勤だけではなく、構内移動やパトロール時でも危険と隣り合わせです。
◆さらに詳しく
弊社では、お子さま向けにもわかりやすく学べるサイトもご用意しております。
LNGが外航船により石狩LNG基地に輸入・貯蔵してからお客さまにお届けできるまで、
わかりやすく学べます。
「LNG基地のヒミツ」
また、今では見ることができない、LNGタンク内部の様子もここでは見ることができます。
「LNG2号タンクの内部」
他にも、石狩LNG基地PRセンターのスタッフさんが発信している豆知識情報もございます。
「石狩LNG基地PRセンターだより」
是非、ご覧ください!
新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、
石狩LNG基地では基地構内をめぐる見学ツアーを中止しておりましたが、
2023年5月8日より再開いたします。
対象は小学校のみ、約30分の見学ツアーで、すべてバス車内で実施します。
ご希望の方は、こちらをご覧ください。