「マールク新さっぽろ」完成
~低炭素で災害に強いまちづくり~

2024.01.25

新さっぽろエネルギーセンター(以下、新さっぽろEC)が電気・熱をお届けしている新さっぽろ駅周辺地区「I街区」は、’2311月末の商業施設開業をもって全ての建物が完成し、’231210日には「マールク新さっぽろ」としての完成を祝うまちびらきセレモニーが行われました。今回のエネトピでは、マールク新さっぽろのまちづくりと、その中での新さっぽろECの役割についてご紹介します。

I街区竣工前
I街区完成

◆マールク新さっぽろ完成までの経緯

マールク新さっぽろとは、大和ハウス工業(株)様が代表事業者となり、新さっぽろ駅周辺地区の市営住宅団地跡地を複合開発した「新さっぽろ駅周辺地区G・I街区開発プロジェクト」の街区名称のことです。本プロジェクトは「札幌市まちづくり戦略ビジョン」(※1)に基づいた公募提案型売却にて採択されて ’19 年3月より開発が始まり、’21年4月には専門学校と大学から構成された「G街区」が開学し、医療施設・ホテル・分譲マンション・商業施設が屋内空中歩廊でつながる「I街区」は’23年11月末に完成しました。

マールク新さっぽろは「商業、ホテル、予防医療・地域医療、タワーマンション、子育て、産学連携、教育の7つの成長エンジン」をコンセプトに、幅広い世代が集まる新たな賑わいを創出し、住民が安全・安心・快適に暮らせるまちとして機能していきます。

◆新さっぽろエネルギーセンターによる、低炭素で災害に強いまちづくり

新さっぽろECは’22年6月より運用を開始し、I街区に電気・温水・冷水を供給しています。CEMSによってエネルギーのムダを防ぐ省エネの仕組みや、災害時におけるエネルギーの安定供給による都市機能強靭化への取り組みから、札幌市まちづくり戦略ビジョンにおける「エネルギービジョン」のリーディングプロジェクトとして位置付けられ、「低炭素で災害に強いまちづくり」を支えています。

新さっぽろECでは、このような「低炭素で災害に強いまちづくり」をより多くの方に知っていただくために施設見学を行っており、’22年6月の運用開始から’23年1月25日現在までに約2,400名の方にお越しいただきました。また、マールク新さっぽろまちびらきセレモニーにて北海道ガスと札幌市青少年科学館様(以下、科学館)との間で包括連携協定が締結されたことを契機に、今後はエネルギーや省エネについて楽しく学ぶことのできる新たなコンテンツを科学館に設置するとともに、新さっぽろECによるまちづくりについてお子さまにも興味を持っていただけるきっかけ作りをしていきます。

新さっぽろECの見学のご予約は随時受け付けておりますので、みなさまのお越しを心よりお待ちしております。(見学のご予約はこちらから)

新さっぽろEC施設見学の様子
海外から見学に来られたお客さま

◆街区完成で終わらない、マールク新さっぽろの今後のまちづくり

マールク新さっぽろは、街区の完成をもって事業終了というわけではなく、新さっぽろ駅周辺地区を中心に「みんなでまるごと、健康をつくるまち」をスローガンに掲げ、地域に開かれた独自性の高いまちとしてエリアマネジメント(※2)を継続的に推進してきます。

多世代のひとりひとりがまちづくりに参画することを目的に、新さっぽろで生活する人の「やってみたい」を集めた「新さっぽろやってみたい!展」の開催のほか、病院や専門学校による健康維持についての講演会の実施や、学生主体のキッチンカー出店や短編動画上映会など、これまで様々なエリアマネジメント活動を行ってきました。

新さっぽろやってみたい!展

現在は、メディアを活用して地域内双方向の情報発信を強化することで、まちをみんなで作っていく仕組みを整えたり、健康に関する参加型イベントなどが企画されており、今後もまち全体で交流を活性化し「やってみたい」を実現することで、「みんなでまるごと、健康をつくるまち」を目指します。(イベント等の詳細については、マールク新さっぽろ公式HPをご覧ください。)


※1 札幌市まちづくり戦略ビジョン
札幌市を取り巻く人口減少社会の到来や少子高齢化の急速な進行といった社会経済情勢の大きな変化に対応し、まちの魅力を高めるため、’13年に札幌市が策定した新たなまちづくりの指針のこと。

2 エリアマネジメント
特定のエリアを単位として、地域の良好な環境や地域の価値を維持・向上させるため、住民・事業主・地権者等が自主的に行う取り組みのこと。マールク新さっぽろでは、一般社団法人 新さっぽろエリアマネジメントを主体に、企業、病院、学校法人等が一体となって新たなまちづくりを推進しています。